アンケート調査法入門
目的
*より良いアンケートを行うためには、事前に、調査方法の体系、分析方法を習得し、全体的な視点から設計することが重要です。
*アンケート実施後に分析方法について検討するのではなく、事前に分析方法を習得する必要があります。
◇アンケートの設計方法の習得
・アンケートの目的に合わせた最適なアンケートの設計方法の習得を目指します。
・最適な質問文の作成法、回答尺度の設定方法について習得します。
一般に、回答尺度には5段階尺度がよく用いられますが、質問文に合わせた最適なその他の尺度の設定方法等について習得します。
◇市場調査における集計・分析手法の習得
・データ分析法の基礎、調査における結果の集計・統計的分析方法、及び分析結果の解釈、活用方法について学びます。
・構成比等の集計だけでなく、一歩進んだ統計的分析方法について学びます。
・分析結果の解釈において、同じ結果(P値、有意確率)であったとしても、調査数(サンプルサイズ)が異なる場合には解釈方法も大きく異なります。
アンケート結果の的確な解釈方法(効果量、検定力等)、アンケートを実施する前の正しい調査数の設定方法について習得します。
(数学の知識は特に必要ありません。)
*受講後の実践的な活用のために、EXCEL(2016以上推奨)を用い、受講者各自1台ずつPCによる演習を行います。
*分析結果の本質的な理解のためには、「実践統計学」を併せて受講されることをお勧め致します。
受講対象
・アンケート調査初心者の方 ・マーケティングリサーチ、市場調査担当の方
・調査の基本的な設計方法について学びたい方
・調査結果の集計・分析法手法について体系的に習得したい方
・商品企画、商品開発、広告・宣伝の担当者及び管理職の方
学習内容
Ⅰ. アンケートの設計方法 1. 調査設計と調査票の分類
量的調査、質的調査
全数調査、標本調査
2. データの収集方法
集合調査法、郵送調査法、インターネット調査法、
電話調査法、構造化調査法、街頭面接法
3. アンケートの構成と体裁
表紙(タイトル、挨拶、情報の取り扱い)
質問項目、デモグラフィック項目(性、年齢…)
4. 質問の並べ方と配置のルール
キャリーオーバー効果
5. 避けるべき質問・注意の必要な質問
誘導尋問、プライバシー、ダブルバーレル、反応バイアス
6. ワーディング(言葉遣い)
簡潔さ、中立性、正確さ、具体性…
7. 選択回答法(尺度水準)
二項選択法、多項選択法、順位法
評定法、SD法
8. 自由回答法
Ⅱアンケートの集計・統計分析
1. 調査結果の集計
単純集計、各種グラフ
2. 調査結果分析のための基本的な統計知識と分析体系について
事例を用いて、必要な知識と各手法の適用ポイントについて分かりやすく解説します。
3. 分布の検討方法
調査結果の全体分布について検討します。外れ値の有無は分析結果に大きな影響を与えますので、
外れ値の定義と具体的な処理方法について学びます。
4. 2群の関係の把握(相関分析)
・散布図、相関係数のしくみと解釈方法
・交絡要因の発見と偏相関関係
2群の関係を把握する場合、交絡要因の存在を疑う必要があり、交絡要因がある場合は
その影響を除いた相関係数である偏相関係数を算出する必要があります。
-人口の影響を除いた広告費と売上高の関係
(内容は、一部変更される場合があります。)
セミナー終了後、希望される方には様々なご相談に応じます。
受講者アンケート
アンケートは奥深いですね。アンケートのとり方によって得られる結果が違うことが理解できました。
アンケートの設計方法について理解出来ました。
分析方法を学んでからアンケートを設計すべきだと思いました。
アンケートの数値化の方法にはいろいろあることが分かり、これから活用したいと思います。
今までアンケート調査の数についてはいい加減でしたが、調査の数によって分析結果の解釈が違うことに納得しました。