ある政党の支持率について調査しました。男性の有権者 500 人中 268 人,女性の有権者 450 人中 211 人が支持していました。男女で支持率に差があるかどうか検定してみます。
有意確率=0.04542、従って、有意水準5%において、男女による支持率に違いが見られることがわかりました。
「内閣支持率横ばい 57%」という調査結果が新聞に掲載されました。前回調査では54.9%(有効回答数は1927人)、今回調査では57.0%(有効回答数は1056人)でした。したがって、違いは「2.1%増」で、それほど違わないので「横ばい」という判断のようです。この問題を統計学的に考えると、2.1%増であったけれども、この2.1%は誤差の範囲内であるので、支持率は上がったと判断できないということになります。それでは、何%増であれば、支持率は上がった、と判断されるのでしょうか? 下の表は、調査結果をまとめたものです。
有意確率=0.2688、従って、内閣支持率に差があるとはいえない、という結論になります。
今回の調査結果は57.0%でしたが、仮に58.7%であれば、有意確率は4.497%(5%未満)となり、差がある、すなわち支持率は上がったと判定されます。